平成22年度第1回こころのバリアフリー研究会
平成22年11月10日 東京都品川区
研究会に先立ち、Norman Sartorius先生より、今後のアンチスティグマ活動の展望に関する講演がありました。これまでの、世界精神医学会によるアンチスティグマ活動の振り返りと、今後の方向性として、普及啓発活動、研究活動、関係機関との連携、そして予防に焦点を当てた活動について本研究会への期待が述べられました。
次に、秋山委員より、平成22年度予算及び事業報告がありました。本会の趣旨に賛同してくださった企業(別途掲載)から賛助寄付を頂き、本年度は以下の10課題に助成をすることが了承されました。次回のこころのバリアフリー研究会では、それぞれの活動に関する報告を通じて、具体的なアンチスティグマ活動を深め、連携していくことになりました。
また、今後は委員会を組織化して、優良なプログラムへの助成を継続し、更に、ホームページ公開、研究会としての独自の事業を軸として展開することになりました。本研究会は、今後その活動を積極的にアピールして、公的・私的な関係機関との連携を探り、志を同じくする諸団体と、国内外でパートナーシップを築く方向となりました。
こころのバリアフリー研究会 平成22年度助成決定課題
I. 普及啓発事業
- 「双極性障害当事者による研究推進、啓発、相互扶助活動」
双極性障害団体連合会(ノーチラス会)(佐藤諦吉) - 「精神疾患の理解深化の方法論に関する研究-スピーカーズビューローと学校教育現場を介した普及啓発活動」
東北福祉大学メンタルヘルスプロモーションセンター(菅原里江) - 「学校メンタルヘルス活動の推進」
長尾こころのクリニック(長尾圭造) - 「在日外国人への啓発活動」
東京英語いのちの電話(リンダ・セムリッツ) - 「精神障害者サッカーチームのイタリア遠征」
高槻精神障害者スポーツクラブWEARE(高谷義信)
II. 研修事業
- 「メンタルヘルスファーストエイドの開発・普及に関する研究」
大塚耕太郎(岩手医科大学神経精神科学講座) - 「学校メンタルヘルスリテラシー教育プログラムの普及事業」
地域精神保健福祉機構コンボ(大島巌) - 「医学生・研修医のための「こころの診かた」セミナー」
PIPC研究会(丸山文夫)
III. こころのバリアに関する実態調査事業
- 「精神障害者に対するスティグマに関する実態調査」
松長麻美(東京大学大学院医学研究科精神看護学分野) - 「リワーク機関における患者・家族の自助グループおよび家族支援プログラムの実施状況調査」
酒井佳永(跡見学園女子大学)